鎌倉府の特異性を一望!おすすめ度
★★★★★
公方たちだけでなく鎌倉府の最重鎮・上杉氏にも深く斬り込んだ、読み応えのある一冊です。
関東公方足利氏の四代すべて順を追って解析していった一冊なのに、初代基氏に割いたボリュームが半分近くあるのがすごい。たしかに基氏には日常的な姿の偲ばれる文献が多く残っているので、この本でごっそりそれらが見られるのはありがたいです。
こうして前半で徹底的に基氏が検証されているので、二代目以降の公方たちが皆、初代基氏を崇敬し、遺志を継いでいったことに触れていくという後半の展開にも説得力がありました。
京都の足利幕府の関東分家でありながら、本家に対して従属ではなく転覆の野望を抱きつづけてきた、鎌倉公方たちの有り様をまざまざと見せつけられ、探究心をそそられる内容である上に!�!!�末尾の参考文献で掲げられた古文書・古記録には、なんとルビが振ってあり、刊本の明記と、誰のどんな内容の文書かという簡潔な説明までついています!
これはありがたい!
解説書まかせの歴史ファンを卒業したい人におすすめ!
概要
室町時代、二代将軍の弟に始まり、鎌倉府の主として東国を治めた関東公方足利氏。将軍の身辺でささやかれた関東謀反のうわさは、いつから真実となっていったのか。幕府に抵抗し続けた誇り高き一族の一〇〇年を見つめる。
内容(「MARC」データベースより)
室町時代、二代将軍の弟に始まり、鎌倉府の主として東国を治めた関東公方足利氏。将軍の身辺でささやかれた関東謀反のうわさは、いつから真実となっていったのか。幕府に抵抗し続けた誇り高き一族の100年を見つめる。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
田辺 久子
1939年、新潟県に生まれる。1962年、東京女子大学文理学部史学科卒業。青山学院大学、東京大学史料編纂所、横浜国立大学、東京女子大学非常勤講師を歴任